歯の中はどうなっているの?~歯の構造について~

皆さんのお口の中にそろっている歯。歯はどのような構造になっているのかなと思う人もいるのではないでしょうか。今回は歯の構造や役割について詳しくお話しします。

歯の構造

歯は骨と歯茎に支えられている

歯が生えているのは、歯茎に歯が刺さっていると思っている方もいるのではないでしょうか。

実は歯茎の下には歯槽骨という骨があります。この歯槽骨と歯茎があることで歯がしっかり支えられて生えているのです。

歯周病で歯の支えである歯槽骨が溶かされてしまうと歯の支えがなくなり、歯がぐらぐら動揺し、最悪の場合抜け落ちてしまいます。

歯の表面は硬い成分でできている?

歯の表面は、私たちの体の中でもっとも硬いと言われているエナメル質という成分でできています。エナメル質はダイヤモンドと同じぐらいの硬さをしているため、歯を削る機械もダイヤモンドが使用されたバーをタービンにつけて削ります。

エナメル質の下には象牙質があります

象牙質は、エナメル質ほどの硬さはありません。そのため酸に溶けやすい組織です。

象牙質には、無数の小さな穴が開いています。これを象牙細管といい、この象牙細管に刺激が伝わることで痛みが出ます。象牙細管に色がつくことで着色の原因となります。

中心部には神経が通っています

歯の中心部には神経と血管が通っている管である歯髄(シズイ)があります。

歯髄は歯の心臓部で、虫歯が大きくて神経の治療をするよ。と説明されたことがある方もいるかと思いますが、それは、歯髄を除去することです。

歯髄を取ることでしみるなどの痛みは感じなくなりますが、歯自体がほかの生きている歯よりもろくなってしまいます。

歯の根の部分の表層はセメント質といいます

歯が歯茎から出ている部分は先ほどお話ししたようにエナメル質でできています。

歯茎に潜っている根っこの部分の表層はセメント質という組織でできています。

硬さは骨と同じぐらいの硬さと言われています。

歯茎と骨をつなぐ歯根膜

歯根膜は歯槽骨(骨)と歯肉(歯茎)をつなぐクッションのような役割をしています。

そのため、歯に圧力などがかかった場合、圧力を吸収・緩和してくれます。

歯の構造にはそれぞれの役割がある

このように、歯1本にしても様々な構造でできているのです。

歯磨きをしたとき、物を噛んだとき、歯科医院で歯を削っている時など、構造を考えてみるのも楽しいですよね。